4/4、タレントのマリエさんが自身のインスタライブで過去の性接待強要を告白しました。
マリエさんの告白によると、強要したのは芸能界を引退したお笑い芸人の島田紳助。
「その場に居合わせた人たちが今CMなどに出ていることがありえない。テレビ見たいよ、みんなを応援したいよ、でも見れない」と苦しい胸の内を話しました。
マリエさんは当時18歳。そこにいた出川哲郎氏ややるせなすの人たちも、助けるどころかマリエさんを帰さず、島田紳助氏を持ち上げるような言動をとったと言います。
18歳のマリエさんをみんなで囲んで、「マリエちゃん、やった方がいいよ~、楽しいよ」と言ったり、島田氏の下っ端のような人が来て「島田氏がいかに女性をイカせられるか」を話に来たり、という説得が続いたそうです。そのようなあっせん行為を一日がかりでされたのだそうです。
所属事務所の人にも「断ったら仕事なくなるよ」と言われ、マリエさんを庇うことはしなかったそう。
インスタライブ中マリエさんは、「ここまで話したら明日殺されてるかも」と不安を吐露。「私が死んだらみんながこれを言ってよ」とも。
インスタライブ中はマリエさんの身の危険を心配するコメントもたくさんあがりましたが、マリエさんは「でもね、そうやって言わなかったら今後の女の子たちの未来はどうなるの?ここで言わなかったら女の子たちが体売って言えなくて、だからここで変えなきゃ。世界も社会も」と強いメッセージを送りました。
マリエさんは、今年の国際女性デーにHAPPY WOMAN 実行委員会の主催する『国際女性デー|HAPPY WOMAN AWARD for SDGs』個人部門を受賞しています。
多くの女性のことを思い、発信を決意したのかもしれません。

その後、Twitterでは「#マリエさんに連帯します」というタグが作られ、自身にも同じような経験があったことを告白するツイートや、マリエさんの勇気に寄り添う投稿が多くみられました。
また、今回のマリエさんの告白により、「枕営業という言葉はおかしいのではないか。性暴力だ」という意見も出ています。
「枕営業」という言葉を使い、あたかも女性側から仕掛けたように思わせていますが、今回のマリエさんの件は権力を持った人が断れない状況を作り出して強要するものです。
この告白を受けて、名前のあがった出川哲朗氏とやるせなすからはコメントが出ました。
出川氏が所属するマセキ芸能社からのコメント全文
先日SNSの生配信で女性タレントが発言された内容について出川本人に確認したところ、番組の収録後の打ち上げで出演者、事務所関係者、番組スタッフなど大勢がいる場では同席したことが一度ありましたが、プライベートで食事に行ったことは一度もなく、お騒がせしているような事実はないと申しております。 改めてお騒がせしたことをお詫び申し上げますとともに、今後とも変わらぬご指導のほどお願い申し上げます。
株式会社マセキ芸能社
代表取締役社長 柵木秀夫
やるせなすの所属するワタナベエンターテインメントからのコメント全文
【やるせなすに関するSNSでの配信内容について】
先日女性タレントの方がSNSにて生配信された内容について やるせなすに事実確認を行いましたところ、番組収録後の打ち上げで複数の出演者、番組スタッフらと1度だけ当該の女性タレントの方と同席したことはございますが、配信の中で話されているような事実はなかったことを確認いたしました。お騒がせいたしましたことをお詫び申し上げます。 今後とも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。株式会社 ワタナベエンターテインメント
その後、マリエさんの告白を受けて多くの記事が出ましたが、出川氏のコメントを報道するものや被害を「騒動」「お騒がせ」などと表現し、ゴシップ扱いする記事ばかりでマリエさんに取材されたものなどは見られません。
未成年への性接待の強要についてとりあげるどころか、「マリエさんがなぜこのタイミングで告白したのか」、「今はマリエさんのことを知る人は多くない」といった注目を集めたいがための行動であるとでも言いたげな記事や、なんの関係もないマリエさんの過去の発言などを取り上げて彼女の性格に問題があるかのような記事ばかりが出てきます。
「なぜ今更」との声ですが、性暴力や強要を受けたときは、怖くて告白できなかったりそれを性暴力だと認識できないことがあります。被害者が長い年月を経てやっと告白できるということはよくある話です。
むしろ、被害に遭ってすぐに警察に行ったり誰かに相談できたりする人の方が少ないのです。
マリエさんの場合、当時は芸能界でお仕事がたくさんあったでしょうし、言えるような環境ではなかったと思われます。
ハリウッドで#MeTooのムーブメントが起きて、もう3年以上が経ちました。
日本のメディアはいつまで地位を利用した性交の強要を見て見ぬふりをし続けるのでしょうか。
2021年は性犯罪の刑法改正が行われます。
その中には、地位を利用した性犯罪に罰則規定を求める声も上がっています。
一般社団法人Spring
http://www.moj.go.jp/content/001316277.pdf

マリエさんはその後、インスタに新しい投稿をしました。マドンナが自身の身に起きたセクハラを告白したものです。
「Yes it’s happened in that day. Thank u for your memory.
そうですその日の打ち上げでの出来事でした。私は嘘をつきません。」と投稿しました。
マリエさんの告白をきっかけに、多くの人が続いてくれることを願います。